百人一首の一覧(下の句順)

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ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし 壬生忠岑
ゆふされば かどたのいなば おとづれて あしのまろやに あきかぜぞふく 源経信
なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや 伊勢
ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬめり 藤原基俊
よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのをぶねの つなでかなしも 鎌倉右大臣
あさぢふの をののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき 参議等
あさぼらけ うぢのかはぎり たえだえに あらはれわたる せぜのあじろぎ 藤原定頼
いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな 素性法師
なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる 右大将道綱母
あはぢしま かよふちどりの なくこゑに いくよねざめぬ すまのせきもり 源兼昌
さびしさに やどをたちいでて ながむれば いづこもおなじ あきのゆふぐれ 良暹法師
みかのはら わきてながるる いづみがは いつみきとてか こひしかるらむ 藤原兼輔
ありまやま ゐなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする 大弐三位
あらざらむ このよのほかの おもひでに いまひとたびの あふこともがな 和泉式部
をぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ 貞信公
おもひわび さてもいのちは あるものを うきにたへぬは なみだなりけり 道因法師
ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき 藤原清輔
こころあてに をらばやをらむ はつしもの おきまどはせる しらぎくのはな 凡河内躬恒
おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ 祐子内親王家紀伊
なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな 西行法師
やすらはで ねなましものを さよふけて かたぶくまでの つきをみしかな 赤染衛門
はるのよの ゆめばかりなる たまくらに かひなくたたむ なこそをしけれ 周防内侍
ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは 在原業平
むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆふぐれ 寂蓮法師
かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみ くだけてものを おもふころかな 源重之
めぐりあひて みしやそれとも わかぬまに くもがくれにし よはのつきかな 紫式部
なつのよは まだよひながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ 清原深養父
わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもゐにまがふ おきつしらなみ 法性寺入道前関白太政大臣
いにしへの ならのみやこの やへざくら けふここのへに にほひぬるかな 伊勢大輔
わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな 儀同三司母
こころにも あらでうきよに ながらへば こひしかるべき よはのつきかな 三条院
つくばねの みねよりおつる みなのがは こひぞつもりて ふちとなりぬる 陽成院
うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ 相模
きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむ 後京極摂政前太政大臣
はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすてふ あまのかぐやま 持統天皇
おくやまに もみぢふみわけ なくしかの こゑきくときぞ あきはかなしき 猿丸大夫
かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを 藤原実方
ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづごころなく はなのちるらむ 紀友則
たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする 式子内親王
これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき 蝉丸
かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける 藤原家持
ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ すゑのまつやま なみこさじとは 清原元輔
ほととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる 後徳大寺左大臣
あらしふく みむろのやまの もみぢばは たつたのかはの にしきなりけり 能因法師
しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける 文屋朝康
たかさごの をのへのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなむ 大江匡房
きみがため をしからざりし いのちさへ ながくもがなと おもひけるかな 藤原義孝
あしびきの やまどりのをの しだりをの ながながしよを ひとりかもねむ 柿本人麻呂
やまがはに かぜのかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり 春道列樹
たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なほきこえけれ 藤原公任
ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり 順徳院
あけぬれば くるるものとは しりながら なほうらめしき あさぼらけかな 藤原道信
みせばやな をじまのあまの そでだにも ぬれにぞぬれし いろはかはらず 殷富門院大輔
よもすがら ものおもふころは あけやらで ねやのひまさへ つれなかりけり 俊恵法師
うかりける ひとをはつせの やまおろしよ はげしかれとは いのらぬものを 源俊頼
ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける 紀貫之
もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし 前大僧正行尊
わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし 二条院讃岐
やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり 恵慶法師
こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか 壬生忠見
いまはただ おもひたえなむ とばかりを ひとづてならで いふよしもがな 左京大夫道雅
なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな 三条右大臣
わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね 参議篁
わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな 右近
やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもへば 源宗于
あふことの たえてしなくは なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし 藤原朝忠
みかきもり ゑじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもへ 大中臣能宣
たごのうらに うちいでてみれば しろたへの ふじのたかねに ゆきはふりつつ 山部赤人
はなさそふ あらしのにはの ゆきならで ふりゆくものは わがみなりけり 入道前太政大臣
みよしのの やまのあきかぜ さよふけて ふるさとさむく ころもうつなり 参議雅経
おほえやま いくののみちの とほければ まだふみもみず あまのはしだて 小式部内侍
たちわかれ いなばのやまの みねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ 在原行平
たれをかも しるひとにせむ たかさごの まつもむかしの ともならなくに 藤原興風
あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも 安倍仲麿
かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは みそぎぞなつの しるしなりける 従二位家隆
みちのくの しのぶもぢずり たれゆゑに みだれそめにし われならなくに 河原左大臣
ながからむ こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ 待賢門院堀河
わびぬれば いまはたおなじ なにはなる みをつくしても あはむとぞおもふ 元良親王
なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき 皇嘉門院別当
あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり 藤原敦忠
ふくからに あきのくさきの しをるれば むべやまかぜを あらしといふらむ 文屋康秀
しのぶれど いろにいでにけり わがこひは ものやおもふと ひとのとふまで 平兼盛
このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに 菅原道真
あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ 左京大夫顕輔
こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに やくやもしほの みもこがれつつ 藤原定家
よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる 皇太后宮大夫俊成
ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな 曾禰好忠
すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ 藤原敏行
あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき 坂上是則
よをこめて とりのそらねは はかるとも よにあふさかの せきはゆるさじ 清少納言
わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり 喜撰法師
ひともをし ひともうらめし あぢきなく よをおもふゆゑに ものおもふみは 後鳥羽院
きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ 光孝天皇
あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ 天智天皇
おほけなく うきよのたみに おほふかな わがたつそまに すみぞめのそで 前大僧正慈円
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど 大江千里
はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに 小野小町
せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ 崇徳院
あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよ をとめのすがた しばしとどめむ 僧正遍昭
あはれとも いふべきひとは おもほえで みのいたづらに なりぬべきかな 謙徳公