番 | 和歌 | 作者 |
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1 | 秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ |
天智天皇 |
2 | 春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山 |
持統天皇 |
3 | あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む |
柿本人麻呂 |
4 | 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ |
山部赤人 |
5 | 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき |
猿丸大夫 |
9 | 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに |
小野小町 |
17 | ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは |
在原業平 |
24 | このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに |
菅原道真 |
30 | 有明の つれなく見えし 別れより あかつきばかり 憂きものはなし |
壬生忠岑 |
35 | 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける |
紀貫之 |
56 | あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな |
和泉式部 |
57 | めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな |
紫式部 |
62 | 夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ |
清少納言 |
86 | 嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな |
西行法師 |
97 | 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつ |
藤原定家 |