番 | 和歌 | 作者 |
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2 | 春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山 |
持統天皇 |
4 | 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ |
山部赤人 |
6 | かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きをみれば 夜ぞふけにける |
藤原家持 |
19 | 難波潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや |
伊勢 |
27 | みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ |
藤原兼輔 |
46 | 由良のとを 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かな |
曾禰好忠 |
54 | 忘れじの 行く末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな |
儀同三司母 |
57 | めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな |
紫式部 |
79 | 秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ |
左京大夫顕輔 |
84 | 長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき |
藤原清輔 |
87 | 村雨の 露もまだひぬ 真木の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ |
寂蓮法師 |
89 | 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする |
式子内親王 |
91 | きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む |
後京極摂政前太政大臣 |
94 | み吉野の 山の秋風 さ夜更けて ふるさと寒く 衣うつなり |
参議雅経 |