番 | 和歌 | 作者 |
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5 | 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき |
猿丸大夫 |
7 | 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも |
安倍仲麿 |
8 | わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり |
喜撰法師 |
9 | 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに |
小野小町 |
11 | わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣舟 |
参議篁 |
12 | 天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ |
僧正遍昭 |
14 | 陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに |
河原左大臣 |
15 | 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ |
光孝天皇 |
16 | たち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む |
在原行平 |
17 | ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは |
在原業平 |
18 | 住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人めよくらむ |
藤原敏行 |
21 | 今来むと 言ひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな |
素性法師 |
22 | 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ |
文屋康秀 |
23 | 月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど |
大江千里 |
24 | このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに |
菅原道真 |
28 | 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば |
源宗于 |
29 | 心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花 |
凡河内躬恒 |
30 | 有明の つれなく見えし 別れより あかつきばかり 憂きものはなし |
壬生忠岑 |
31 | 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 |
坂上是則 |
32 | 山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり |
春道列樹 |
33 | ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心なく 花の散るらむ |
紀友則 |
34 | 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに |
藤原興風 |
35 | 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける |
紀貫之 |
36 | 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ |
清原深養父 |